笈川幸司のプロフィール Wikipedia(ウィキペディア)
笈川 幸司(おいかわ こうじ、1970年<昭和45年>4月20日 - )は、中国で活動する日本語教育者。元議員秘書、元お笑い芸人。
埼玉県所沢市出身。日本大学文理学部教育学科卒業。
高校時代は、所沢北高校野球部に所属。公式戦成績は1打数0安打。
大学時代は、7回海外旅行をして見聞を広めた。
大学卒業後、衆議院議員公設秘書を経て、漫才師になるが、鳴かず飛ばずで2001年に中国に渡る。
2002年から2011年まで、清華大学と北京大学で日本語教師として教鞭をとって、独自の教授法を編み出し、日本語コンテストの優勝者を200人以上輩出。
2010年、雑誌アエラが特集した『中国に勝った日本人100人』に選出された。
在中国日本国大使館の後援、インターリンク、CASIO、リクルートの支援のもと、2011年9月20日、大連理工大学での講演会を皮切りに、『日中国交正常化四十周年記念全国講演マラソン』で、中国110都市396校、世界33カ国、75校(2020年10月現在)で「日本語学習方法」をテーマに講演会を実施する。2015年以降、中国以外の国でも講演会を行い、2018年にはケニア、2019年にはインド、中央アジア(キルギス、カザフスタン、ウズベキスタン)まで遠征講演を行った。
2013年6月、 北京外国語大学北京日本学研究センター卒業修士号取得。
2013年10月、佳思栄(北京)教育諮詢有限会社を設立。
2019年、NEEWSWEEKが発表した『世界が尊敬する100人の日本人』の一人に選出された。
2020年9月現在、湖南師範大学、成都理工大学、河北農業大学、安徽合肥学院、信阳師範学院、桂林旅游学院、山東德州学院、山東菏澤学院、遼寧遼東学院、厦门城市職業学院の客員教授。
人物
2001年教師資格も経験もないまま中国の大学で日本語教師となり、授業のやり方がわからず、学生とジョギングを始めたり、学生からの質問に答えられず、見学にきていた他の先生に聞いたりして、ピンチを切り抜けた。
2006年から、北京市内の大学生を集め、一緒に日本語の練習をして、お披露目会をする。
座右の銘は、『この世に失敗はない。まだ成功していないだけだ』。
中国人大学生の日本に対する見方についてコメントをすることがある。中国300大学を訪問し、講演会を行うなど、現場をよく知っている。
握手をしながら会話を進めて行くスタイル、 「笈川メソッド」と呼ばれる日本語教育法を独自に考案した。日本人から見ると気恥ずかしく感じるが、「中国人も同じ。だからこそ、効果的なんです」(笈川)。同じ会話を3回ずつ繰り返すのだが、話していくうちに自然と中身が肉づけされていき、いつの間にか流暢に会話ができるようになっていくのだという。
エピソード
2011年9月、在中国日本国大使館において、『北京市男子日本語スピーチ大会』を企画、開催したが、その理由を「女子が強すぎるので、男子に自信を持ってもらいたい。入賞すれば、家族に自慢ができるし、就活にも有利になる」と語った。また、清華大学の同僚・駒澤千鶴先生に日本語教育のイロハを教えてもらい、作文やスピーチで一番大切なのは、型やスキルではなく、「心を込めること」だと教わったと述べている。
2012年、尖閣問題で反日デモが起きる直前に、中国人学生を北京に集め、日本語特訓を行っている。TBS『NEWS23クロス』では、「教師の笈川幸司さんは大人気で、日本語を学ぶ生徒達は、今まで出会ってきた日本人は優しくて礼儀正しい人達だったとコメントした。また、尖閣諸島の抗議デモが中国では行われたが、それは中国13億人の中の一部だけだと語った」と紹介されている。笈川は、「日本語を勉強すれば日本を好きになる人が増える」と述べている。
2014年10月、東京大学工学部峯松研究室主催のイベントで、日本で初めての講演会として、『中国人学習者を対象とした効果的な音声指導の実践』をテーマに講演を実施。
2015年3月31日から一年間、NHKワールドラジオ「やさしいにほんご」の中の笈川先生の金の鍵を担当。
2020年、COVID19の流行で、日本語講演マラソンと特訓合宿ができなくなり、武漢の学生に無料でオンライン授業を実施する。