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九鬼周造の情報 (くきしゅうぞう)
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九鬼 周造さんについて調べます

■名前・氏名
九鬼 周造
(読み:くき しゅうぞう)
■職業
哲学者
■九鬼周造の誕生日・生年月日
1888年2月15日 (年齢1941年没)
子年(ねずみ年)、水瓶座(みずがめ座)
■出身地・都道府県
東京出身

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九鬼周造と関係のある人

清岡卓行: イマジネールな都市としての両大戦間のパリを舞台に、藤田嗣治、金子光晴、ロベール・デスノス、岡鹿之助、九鬼周造らの登場する、多中心的かつ壮大な織り物と言うべきこの小説は、堀江敏幸をして「溜息が出るほど美しい」と言わしめた序章をはじめ、随所に鏤められたシュルレアリスムの詩の新訳もひとつの読みどころであり、詩と散文と批評の緊密な綜合が完成の域に達している。


天野貞祐: 当時の獨協の校長であった大村仁太郎に憧れて教育者へと志望を転向して第一高等学校に入学、内村から直接教えを受け、また九鬼周造・岩下壮一とは親友になった。


石原純: 石原は西田幾多郎や九鬼周造にヴェルナー・ハイゼンベルクの不確定性原理をはじめとする当時最先端の物理学の知識を伝達したことでも知られている。


坂部恵: 『不在の歌 - 九鬼周造の世界』(TBSブリタニカ) 1990


坂部恵: イマヌエル・カント、和辻哲郎、九鬼周造を研究対象とし、1976年、和辻の「面とペルソナ」を出発点とした『仮面の解釈学』で哲学奨励山崎賞受賞。


三木清: 歴史の羽仁五郎、経済学の大内兵衛、カント研究の天野貞祐、後にハイデッガーについて学ぶ九鬼周造、哲学家から政治家になる北昤吉、キリスト教史学の石原謙、経済学の久留間鮫造、作家の阿部次郎、経済学の藤田敬三、糸井靖之、黒正巌、小尾範治、鈴木宗忠、大峡秀栄などがいた。


マルティン=ハイデッガー: 手塚との会話をもとに九鬼周造についての論評を交えてハイデッガーは『言葉についての対話』として刊行した。


坂部恵: 『九鬼周造の世界』(藤田正勝, 鷲田清一共編、ミネルヴァ書房) 2002


中井正一: 深田康算、九鬼周造らに師事した。


九鬼周造の情報まとめ

もしもしロボ

九鬼 周造(くき しゅうぞう)さんの誕生日は1888年2月15日です。東京出身の哲学者のようです。

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卒業、父親、現在、再婚、離婚、結婚に関する情報もありますね。1941年に亡くなられているようです。

九鬼周造のプロフィール Wikipedia(ウィキペディア)

九鬼 周造(くき しゅうぞう、1888年2月15日 - 1941年5月6日)は、日本の哲学者。京都帝国大学教授。

出身は東京府東京市。東京帝国大学文科大学(文学部)哲学科卒業、京都帝国大学文学博士。実存哲学の新展開を試み、日本固有の精神構造あるいは美意識を分析した。日本文化を分析した著書『「いき」の構造』(1930年)で知られる。ほかに、『偶然性の問題』(1935年)など。

父は明治を代表する文部官僚で男爵の九鬼隆一。祖先は九鬼水軍を率いた戦国武将の九鬼嘉隆。母の九鬼波津子は周造を妊娠中に岡倉覚三(天心)と恋におち(隆一は岡倉の上司であった)、隆一と別居(のち離縁)するという事態となった。生みの父・隆一、精神上の父・岡倉、そして喪われた母という、この3人のはざまで幼少期・青年期の周造は成長していくこととなり、それは後の精神形成にも大きな影響を与えることとなったと考えられる。九鬼は子供の頃、訪ねてくる岡倉を父親と考えたこともあったと記している。

1904年に東京高等師範学校附属中学校(現:筑波大学附属中学校・高等学校)卒業。第一高等学校独法科に進むも文科に転じる。東京帝国大学文科大学哲学科ではラファエル・フォン・ケーベルに師事した。

大学院中退後、妻とともに1921年よりヨーロッパ諸国へ足かけ8年間留学する。初めドイツに渡り、新カント派のハインリヒ・リッケルトに師事するが、それでは満たされず、のちフランスに渡り、アンリ・ベルクソンと面識を得るなどし、その哲学から強い影響を受ける。と同時に遊興にも走った。パリ時代には、フランス語の個人教師として、まだ学生だったジャン・ポール・サルトルを雇っていた。その後再びドイツに留学すると、今度はマルティン・ハイデッガーなどから、現象学を学んだ。九鬼は三木清や和辻哲郎などとともに日本でハイデッガーの哲学を受容した最初の世代に当たり、「実存」といった哲学用語の訳語の定着をはじめとして、日本におけるハイデッガー受容において果たした役割は少なからぬものがあるといえる。また、ハイデッガーの方も九鬼を高く評価している。

1929年に帰国してから1941年に没するまで、京都帝国大学文学部哲学科で、デカルト、ベルクソンをはじめとするフランス哲学や近世哲学史、現象学を中心とした当時の現代哲学などを教えた。1929年に京都帝国大学講師に就任、1932年に博士論文「偶然性」を提出し京都帝国大学文学博士の学位を取得、そして1933年助教授となり、1935年から西洋近世哲学史講座の教授となった。

ヨーロッパの長期滞在の中でかえって日本の美と文化に惹かれていく自分に気づいていった九鬼は、パリでのちに『「いき」の構造』として発行される草稿を完成(1926年)。帰国後、その草稿を手直しし、ハイデッガーから受け、育んだ洞察を活かして「いきとは、垢抜けして、張のある、色っぽさ」の言葉のある『「いき」の構造』(1930年)を発表した。これは、日本の江戸時代の遊廓における美意識である「いき」(粋)を、現象学という西洋の哲学の手法で把握しようと試みた論文で、これを考察の対象にしたということだけで当時は驚きをもって迎えられた。

九鬼は1941年に腹膜炎で死去し、京都の法然院で、谷崎潤一郎や内藤湖南らとともに眠っている。墓石の揮毫は同僚の西田幾多郎によるもので、側面には西田が翻訳も行ったゲーテの「さすらい人の夜の歌」 (Wandrers Nachtlied) の一節が刻まれている。

九鬼の遺稿と蔵書は親友の天野貞祐(旧制甲南高等学校校長)に託され、現在は甲南大学図書館に九鬼周造文庫として保存されている。

父・九鬼隆一(1852年 - 1931年) - 男爵

母・九鬼波津子(1860年 - 1931年) - 元芸妓。岡倉天心との不倫で騒がれた。

妻・九鬼縫子(1895年生) - 周造の亡兄・一造の元妻。中橋徳五郎の娘、中橋武一の妹。一造との間に2児あり。1918年に周造と再婚して1921年に周造とともに渡欧、1926年に単身帰国。1931年に長男に反対されたことを理由に周造に離婚を申し出る。兵庫県三田市の九鬼家の菩提寺心月院の墓所には一造の妻として葬られている。

日本哲学研究者宮野真生子(1977年 - 2019年)執筆の「思想家紹介」(2003年)において、九鬼の哲学は「二元性」という言葉によって説明されている。

……九鬼の哲学は「二元性」という特徴を持つ。まず、西洋と日本との伝統のあいだでの二元性。この問題は『「いき」の構造』へと結実していく。さらに、「偶然性」と「必然性」あるいは「自己」と「他者」の二元性。この問題から結実するのが、主著『偶然性の問題』である。そこには、この世に偶然生まれ落ちた「この私」の個体性と実存への眼差しと、論理では語り尽くせない「この私」のあり方を如何に語り出すのか、という問いがある。それゆえ、西洋哲学の根幹に存するイデア中心主義に対して、論理からこぼれおちる「偶然性」を取り上げた九鬼の哲学は徹底して個体にこだわる実存哲学であった。さらに、自己と他者の「独立の二元の邂逅」から偶然性と個体性を語る九鬼哲学は、現代哲学における「差異」という観点とも響き合い、現在注目を集めている。

主な著作は、『偶然性の問題』、『「いき」の構造』、『人間と実存』など。宮野の思想家紹介においては、『人間と実存』収録の「哲学私見」が九鬼哲学の入門書として推薦されている。

九鬼は留学中、フランスで若きサルトルから個人的にフランス語の練習を兼ねてフランス哲学について歓談したという逸話がある。一方でサルトルの方も、この時九鬼から現象学などの哲学についての影響を受けたのではないか、という説がある。

九鬼は嫂(亡くなった次兄・九鬼一造の妻)の縫子(中橋徳五郎の長女)と30歳の時に結婚するも、この結婚は破綻した。2度目に結婚した相手は祇園の芸妓であった。これには彼の生い立ちや独特の美意識が影響していたのではないかと思われるが、周囲では「九鬼先生が講義にたびたび遅刻してくるのは、毎朝祇園から人力車で帝大に乗り付けてこられるからだ」という噂がまことしやかに話されていたとのことである。

主な弟子に、日本で最初に医学を主題に哲学講座「医学概論」を開いた澤瀉久敬(大阪大学名誉教授などを歴任)がおり、澤瀉は九鬼全集編集委員(他の編集委員には天野貞祐ら)でもあった。

『時間論』、フランス語原文は1928年、フランス・パリで刊行。

    『時間論 他二篇』(岩波文庫、2016年、小浜善信編・注解)で新版刊。『時間論』は処女作、1921年から1928年のヨーロッパ遊学(留学)の集大成であり、九鬼がフランス語で執筆、パリの出版社で単行本を刊行。文庫版は『時間論』の日本語全訳、他二篇は、帰国後の論文「時間の問題」(1929年)と、「文学の形而上学」(1940年)。

    『「いき」の構造』岩波書店〈初版〉、1930年。 

      『「いき」の構造 他二篇』 岩波文庫(改版)、ワイド版も刊、解説多田道太郎。

      『いきの構造』藤田正勝全注釈、講談社学術文庫、2003年。

      『偶然性の問題』岩波書店〈初版〉、1935年。 

        『偶然性の問題』岩波文庫、2012年。小浜善信注解・解説。

        『人間と実存』岩波書店〈初版〉、1939年。 

          『人間と実存』 岩波文庫、2016年。藤田正勝注解・解説

          『文藝論』岩波書店〈初版〉、1941年。 生前最後に執筆していた著作で、病没4か月後に刊行された。

          『遠里丹婦麗天』岩波書店〈初版〉、1941年。 遺稿集の随筆集。

          『巴里心景』甲鳥書林〈初版〉、1942年。 

          『西洋近世哲学史稿』岩波書店 上・下〈初版〉、1944年。 

          『現代フランス哲学講義』岩波書店〈初版〉、1957年。 

          『九鬼周造随筆集』 菅野昭正編・解説、岩波文庫、1991年。

          『九鬼周造エッセンス』 田中久文編・解説、こぶし書房、2001年。

          『偶然性の問題 文藝論』 坂部恵編、燈影舎・京都哲学撰書、2000年。

          『エッセイ・文学概論』 大橋良介編、燈影舎・京都哲学撰書、2003年。

          『偶然と驚きの哲学 九鬼哲学入門文選』 書肆心水、2007年、増補新版2011年。

          『九鬼周造 近代日本思想選』 田中久文編、ちくま学芸文庫、2020年。

          『九鬼周造全集』(全11巻+別巻 資料・年譜)、岩波書店、1981-1982年

            著作・講義録などを収録。新版復刊1990-1991年、2011-2012年。

            2021年には、全集に未収録の、九鬼の自筆書簡草稿や九鬼宛の書簡が発見されたと報じられた。

            安田武・多田道太郎『「いき」の構造』を読む』朝日選書、1979年/ちくま学芸文庫、2015年。

            野田又夫「九鬼先生の哲学」『思想』1980年2月号、岩波書店、1980年。

            坂部恵『不在の歌 九鬼周造の世界』TBSブリタニカ、1990年。

            カール・レーヴィット 『ナチズムと私の生活 仙台からの告発』法政大学出版局、1990年。

            奈良博訳・全注釈『対訳 「いき」の構造』講談社インターナショナル、2008年。

            田中久文『九鬼周造 偶然と自然』ぺりかん社、1992年、新版2001年。

              新版『九鬼周造』講談社学術文庫、2022年。

              大東俊一『九鬼周造と日本文化論』梓出版社、1996年。

              坂部恵・藤田正勝・鷲田清一編『九鬼周造の世界』ミネルヴァ書房、2002年。

              北康利『男爵 九鬼隆一』神戸新聞総合出版センター、2003年。

                増補版『九鬼と天心 明治のドン・ジュアンたち』PHP研究所、2008年。

                村上嘉隆『九鬼周造 偶然性の哲学』教育報道社、2006年。

                小浜善信『九鬼周造の哲学 漂泊の魂』昭和堂、2006年。

                大久保喬樹編・解説『九鬼周造「いきの構造」』角川ソフィア文庫、2011年。

                古川雄嗣『偶然と運命 九鬼周造の倫理学』ナカニシヤ出版、2015年。

                藤田正勝『九鬼周造 理知と情熱のはざまに立つ〈ことば〉の哲学』講談社選書メチエ、2016年。

                『総特集・九鬼周造 現代思想』青土社、2017年1月臨時増刊号(第四四巻・第二三号)、2016年12月。

                『特集九鬼周造 理想』理想社(第698号)、2017年3月。

                ^ 宮野真生子「思想家紹介」

                ^ 古川雄嗣「九鬼周造の人生と哲学」

                ^ 根岸の女 : 九鬼周造と荷風小浜善信 研究年報 巻48 2012-03-23

                ^ 九鬼周造―巴里から江戸へ近代日本とフランス、国立国会図書館

                ^ ハイデッガー全集第12巻『言葉への途上』、「言葉についての対話より」、創文社、1996年、など。

                ^ 岩波書店「九鬼周造略年譜」

                ^ http://www.klnet.pref.kanagawa.jp/denshi/g_works/gw23_kuki.pdf

                ^ 九鬼周造年表荒木優太, ブクログ, 2013年07月15日

                ^ 思想家紹介「九鬼周造」

                ^ シモン・エベルソルト、「総特集・九鬼周造 主要著作ガイド『時間論』」、『現代思想』2017年1月臨時増刊号・第四四巻第二三号、青土社、2016年、230頁。

                ^ シモン・エベルソルト、「総特集・九鬼周造 主要著作ガイド『時間論』」、『現代思想』2017年1月臨時増刊号第四四巻第二三号、青土社、2016年、230頁-231頁。

                ^ 朝日新聞デジタル「九鬼周造の書簡草稿見つかる 西田幾多郎、林芙美子からの書簡も」

                ^ 林芙美子からの書簡

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2024/10/25 22:27更新

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この記事は、クリエイティブ・コモンズ・表示・継承ライセンス3.0のもとで公表されたウィキペディアの項目「九鬼周造」を素材として二次利用しています。

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